★心理・マインド★

KYTと事故に対する介護士の大事な3つのマインド【教育資料付き】

(公開日:2020.10.28)(更新日:2024.9.26)

ひろと
ひろと
こんにちは、ひろと@Hiroto15_0507です。
僕は現在36歳で現役の介護福祉士(14年目)、妻も現役介護福祉士、2児のパパです。

今回は介護職なら避けて通れない【事故】に関する内容です。

KYTって何?

どんなことが学べるの?

と疑問に感じているあなたへ。

万が一事故が起きてしまった時の介護士の気持ちの在り方にも注目してまとめてみました。

当たり前のことだけど、経験年数があるほど忘れがちな大事なこと。
今一度、初心に戻って介護と向き合ってみませんか?

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KYTとは?

介護現場で起きる事故について、

「自分は正しく理解している」

と思っていませんか?

今回は、そう思っているかたに特に読んで頂きたい内容です。

現在すべての福祉施設・事業所で、事故を未然に防止するために「リスクマネジメント」の取り組みが強く求められています。

長年勤めていると凝り固まった考えや、「自分は大丈夫」という気持ちが強くなり事故への意識が薄れてしまいます。

この話を通して、皆さんの事故に対しての意識改革が出来ればと思っております。

KYT とは危険(K)・予知(Y)・トレーニング(T)の略です。

イラストを見て思い浮かぶ「危険」「事故」について意見を出し合い、危険の本質・業務にひそむ危険を発見・把握・解決し、理解を深めることです。

KYTを通して「危険に対する気づきや予知」の意識向上を図り、利用者が安心して安全に生活ができる環境をつくることが理想です。

答えは限りなくあり、想像力を働かせれば、危険は無数に存在しているといえます。そのため「正解」はありませんし、言い換えれば「正解」は無数にあるといえます。

重要なのは積極的に意見を出し合い、「特に危険と思われるもの」「見落としてしまいそうなもの」などを話し合うことです。

KYTを通じて学習できること

  1. 日頃から安全性の高い行動がとれるようになる。
  2. 実際にその場面になった時の対応が早い。
  3. 自分の業務の内容の意味を知ることができる。
  4. 利用者の状態を憶測ではなく正しく捉えることができる。
  5. 利用者やその周囲の環境の変化を予測できるようになる。
  6. 勝手な判断をしないようになる。
  7. 変化に対応して対処できるようになる。

【KYT教育・解説付き資料はこちら】

※実際に研修で使用したものです。

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事故に対する介護士の大事な3つのマインド

ここからは介護現場での事故への「3つのマインド」をお話したいと思います。

【介護士の大事な3つのマインド】
  1. 一番いけないのは利用者にケガをさせてしまうこと
  2. 起きた事故を利用者のせいにすること
  3. 他部署にも迷惑をかけてしまうこと

利用者にケガをさせてしまうことが一番いけない

事故が起きてしまった時、何がいけないのか・・・

当然ですが、一番は利用者にケガをさせてしまうことです!

事故によって利用者にとても強い不安・恐怖・痛み・苦痛などを感じさせてしまいます。そしてご家族にも多大な心配をかけてしまいます。

その結果、スタッフ・会社の信用の失墜に繋がります。僕の経験上、これを本当の意味で理解していない介護士が多いように見受けられます。

起きた事故が利用者のせいだと言ってしまうこと

事故が起きた時によく聞くセリフが、

「しょうがないよね」

「○○さんが勝手に動いたから転倒した」

これをご家族に言えますか?

介護士は事故が起きないように見守り・生活のサポートをすることが仕事です。

例)

異食をする利用者

口に入れてしまうものを近くに置かないようにする

弄便をしてしまう利用者

適切なトイレの声かけを行う

歩行時よくころんでしまう利用者

適切な位置での見守りと声かけを行う

利用者に殴られる

一定の距離をとり、殴られない位置で見守りと声かけを行う

こちらの対応次第で防げる事故はたくさんあります。

近年では誤嚥で訴訟を起こされてしまった件が、大々的にニュースに取り上げられ問題になりましたよね。

時には防ぎようのない事故が起こってしまうのが介護現場の現状ですし、事故のすべてを介護士側の責任にされてしまっては、リスクの大きさから介護士の担い手はいま以上に減少していくことは明らかです。

しかし大切なことは、防げたであろう事故をいかに無くすことができるか、専門職としてどう向き合っていくのか、介護士全体で同じレベルの共通認識にする必要があります。

事故が発生してしまった時、

どうして事故が起きてしまったのか

事故を未然に防ぐために自分は何をするべきだったのか

を常に考え、自分にベクトルを向けるようにしましょう!

他部署にも迷惑をかけてしまうことを頭に入れる

事故が起こると想像以上に多くの部署が動くことになります。

僕の施設の例)

☆事故が発生☆

介護リーダー・ナース・ケアマネに報告

全身のチェックとケガの処置(介護士・ナース)

ケアマネから施設長へ報告

ご家族への連絡等(ケアマネ・ナース)

ご家族面会時に経過の説明と謝罪(ケアマネ・ナース・介護士)

事故報告書の処理(介護士・ナース)

事故対策委員会で報告(すべての部署)

他部署もまぜてカンファレンスを開く(ケアマネ・ナース・PT・介護士)

このような流れになります。たった1つの事故で実は裏でそこまで行われています。

それだけの手間と時間があれば、利用者とのコミュニケーションやケアにまわせますよね。

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事故を起こしてしまったら…

介護士として働く上で、事故を起こさないことが一番大切ですが、もし事故が起きてしまったら、まず何を思いますか?

責任感のある多くの介護士は、自分を責めて介護士を続けるべきか悩んだ経験がある人もいますよね。

また、上記のように、『仕方ない』『自分たちのせいではない』と開き直ってしまう介護士もいます。

施設で暮らす利用者やその家族のニーズの根底には、安心安全のもと穏やかに暮らすことが前提としてあると思います。事故が発生するということは、その最低限のニーズすら守られないということです。

しかし介護士も人間です。一つも失敗しないなんてことは無理だと思います。

じゃあ、どうするのか。

その利用者には申し訳ないですが、

その経験を糧に次に生かす。

はっきり言って、これ以外ありません。反省することは大事ですが、クヨクヨしていても事故は無くなりません。

利用者がその身をもって、その大事な命を使って自分たちに大切なことを教えてくれたと思うようにしましょう。

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