(公開日:2020.10.28)(更新日:2024.9.26)
今回は【これがリーダーのすべて!役割やスタッフとの向き合い方】に関する内容です。
この記事ではこんな疑問を解決します。
リーダーになったけど務まるのか不安…。
リーダーってどんな人が向いているの?
リーダーの役割ってなに?
ぜひご覧ください(^^♪
Twitter 、インスタ でも介護について発信しているのでみて下さいね!
リーダーの向き不向きは?
『リーダーに向いていないからなりたくない』という声を現場でよく耳にします。「自分はリーダーに向いていない」と思いこんでいるだけで実際、「向き・不向きはない」と思っています。
なぜなら、僕自身がリーダーに向いている性格ではないと思っていたからです。
そんな僕が、リーダーを任されて6年ほどが経ちます。始めは周りのスタッフからは白い目で見られ、ツラく悩んだ時期もあります。その悩んだ時期があったからこそ自分自身や周りのスタッフと真剣に向き合いました。
その結果、リーダーに向いていないと思っていた僕でも、リーダーとして自信をもってその役割を果たすことができるようになりました。
リーダーとしての資質は後天的にでも身に付けられるのです!
リーダーの役割やスタッフとの向き合い方【介護】
それでは、僕がリーダーとしてどのような役割を果たしてきたか具体的に説明していきます♪
①背中を見せること
僕自身、もっとも心がけたことはスタッフに自分の背中を見せることです。『男は黙って背中で語れ!』って言いますよね(^^♪
『僕が正しい行動をしていれば絶対にマネしてくれる人が現れる。そしてそれを見てさらにマネしてくれる人が増える。』
とにかくそれを信じて取り組みました。とても時間がかかることですが、日頃の自分の仕事ぶりや誠意を見せ続けることが大切です。
ただ、大変だったのは自分自身が日々、学ばなければならないことでした。自分自身が学んでいなければ、『背中で語る』なんて出来ません。だから僕は介護の勉強、人間関係を構築するために、やったこともない読書もしました。そして学んだことをアウトプットし、試行錯誤しました。かなり根気のいることでしたが、僕はそれでスタッフとの信頼関係を築き、リーダーに近づけたと思っています。
フロアの雰囲気づくりや、スタッフとの円滑なコミュニケーションを図るために実際に僕が読み、現在職場で良好な関係を築けたのはこちらの本のおかげです ⇨ ①、②、③、④、⑤
リーダーが1番できる人でなくてもいいんです。リーダーより出来る人がいてもいいんです。引き立て役になれるくらいが丁度いい。「自分が一番でいないと!」と気を張りすぎて潰れないようにして下さい。自分の代わりが務まるような人を育成できることが理想です。千里の道も一歩からですよ(^^♪
また、僕は当時知らないでやっていたのですが、『背中を見せる』ということは、心理学的にも効果のあるものでした。人間にはミラーニューロンという脳にある細胞があり、周りの人の言動や行動を見て、無意識にマネをするというものです。人間は上手にできる人を、何度も何度もくり返し「見て」「真似て」学ぶ生きものなのです。
②人材育成・職場環境を整えること(マネジメント)
リーダーになると施設全体、もしくは担当するフロアの介護業務の実施状況を把握しなければなりませんね。
そして利用者さんに適切な介護サービスを提供するために、施設で働く介護スタッフの人材育成や採用、人員配置、職場環境を整える役割がありますよね。(マネジメント)
特に、スタッフによってサービスの質に差が出ないように介護スタッフ全体の士気や介護サービスの質を保たなければなりません。そのために介護スタッフそれぞれの性格や能力に合わせた指導を行い、
❶スタッフの士気をあげる❷一人ひとりの介護サービスの質を高める❸介護職員同士の人間関係を整える❹働く環境を整える 必要があります。
先述の「①背中を見せること」で説明したことを実践すれば、上記の❶~❹をクリアすることができます。しかし、見せるだけではもちろんうまくいかないこともあります。ここからは、リーダーがスタッフに直接的にどういうアプローチをしていけば良いのかさらにかみ砕いて説明していきます。
- 発言・行動に一貫性を持つ
- 叱る・褒める・言葉選びが必須
- 予期せぬことが起きた時ほど冷静に
- 発言・行動に一貫性を持つ
リーダーの発言や行動に一貫性がないと人は寄っていきません、信用されません。スタッフの道しるべとなるべく、自身で言ったことを絶対に曲げないようにして下さい。 - 叱る・褒める・言葉選びが必須
リーダーは、日ごろからスタッフを見る・知ることです。スタッフが失敗した際に、反省するタイプなのか否かで言い方や・言葉選びを変えなければなりません。反省しているスタッフにねちねち注意しても過度なモチベーションの低下をもたらすだけです。反省する人はするんです。リーダーであればそれを見極められるよう努めて下さい。褒める際には、スタッフの行動や言葉にちょっとでも心が動いたらすぐに伝えてあげるようにして下さい。すぐにその場で伝えてあげることが大切です。また、人のどこを褒めていいか分からない… と思っている人いますよね?
大事なのは、その人の『こだわっている部分』を『具体的に』褒めることです。相手のこだわりを見つけるには 日頃の観察やコミュニケーションが重要です。ただ、安易な褒めは逆効果になります。思っていないことを褒めると、不思議と相手に伝わります。
- 予期せぬことが起きた時ほど冷静に
リーダーはドンと構えること・冷静でいることが大切です。そうすることでスタッフは「守られているという感覚・安心感」を持ちます。 例えば、「利用者さんが転倒し救急搬送」など、予期せぬことが起きた時ほど冷静を装ったほうが良いです。こういう時の対応で本性が出たり、周りからの評価が決まってしまします。 もし、「冷静になんて無理だよ!」と言う方はにはオススメの方法があります。それは、「冷静なフリ」をすることです。冷静なフリをするだけで脳は「自分は冷静だ」と勘違いし心が落ち着くと言われています。「予期せぬことが起きた時ほど冷静に」心がけてみて下さい!
③高齢者の尊さを伝えること
利用者さん(高齢者)が自分たちにとっていかに「大切な存在」「守らなければならない存在」であるかということをリーダー自身がスタッフに「見せる」「伝える」ことが大切です。そうすることで、スタッフそれぞれが利用者さんを大切に想い、おのずと事故への意識も高まりますよね。そして事故が減り、利用者さんの日々の生活が安心・安全に保たれます。
事故が起こってしまうことは、介護において最もいけないことですよね。利用者さんの安全が保たれることで、スタッフは利用者さんの事故やケガに対して、いちいち反応しなくてよくなります。お互いにメリットがあると思います。
④スタッフの悩みに寄り添うこと
悩みのないスタッフなんていないと思います。また、悩みがあってもそれを正直に話してくれる人はごく一部だと思います。もし話してくれたとしても本音でなかったり、気をつかって言えなかったり、なんてこと実はよくあるんです。
それはまだ、本当の信頼関係を築けていない証拠です。
日ごろからしっかりと見て・声をかける、「相手の表情や声のトーンがいつもと違う、もしやこんな事を考えているじゃないか」と思ったら話しかけてあげて下さい。
「相手の声にならない声」に耳を傾けて下さい。
また、相手に関心を持つと相手も関心を持ってくれます。そして、いろいろ話してくれたり、本音で話してくれるようになります。思っていること(本音)を言ってもらうことで、職場の環境の改善・介護サービスの向上に繋がる場合もあります。
最後まで聞いてみてあげて下さい。「あっ!それは○○するといいよ!」と話の腰を折らず、一度最後まで聞いてあげるようにしましょう!
しかしリーダーは、ただ素直に相談されたことすべてに応えてはいけません。(すべてに寄り添ってはいけません)。
自分で「考えない」「考えられない」「何もしない」スタッフが生まれてしまう可能性があるからです。相談された場合は、それに対して本人は自分でどういう解決策を考えたのか、解決に向けどういう行動をしているか、聞く必要があります。
リーダーのこちらに意見を求めるだけで、本人が自分で何も考えない・何もしない場合は、スタッフになるべく自分で解決できるように・考えさせるようなアプローチをしましょう。そうすることで、相手からの信頼性が上がり、相手の成長にも繋がります。
また、リーダーが相談されたことすべてに応えてはいけない理由がもう一つあります。
それは、「相談されたことに応えないといけない」 という善意に自分自身が押しつぶされてしまうことです。スタッフから受けた相談を、解決しようとしているとまた次の相談が来て、どんどんタスクがたまってしまいます。そのため自分のしたい行動を制限してしまうなんてことも…。
そして、結局相談されたことを解決できなかった自分を責めてしまいます。自分を守るためにも、スタッフ自身で解決に向かえる問題かどうかを判断してあげる必要がありますね!
⑤スタッフの承認欲求を満たすこと
今の時代、何でも手に入るようになり、人は物への欲求は薄れて人から承認されることを強く求めるようになりました。それは現場で働いていても感じますし、僕自身も求めているものです。
なぜスタッフの承認欲求を満たすことがリーダーの役割かといいますと、承認欲求を満たすことで、このようになります。
※承認欲求(自分が価値のある存在だと認めてほしいという欲求)
- 自己肯定感が上がる
周りから承認されていると、自信を持って仕事をすることが出来るようになります。そのため失敗を恐れず多くのことにチャレンジするようになり、更なる自信になります。 - モチベーションが上がる
モチベーションが上がることで表情は明るくなり、テキパキ仕事をこなすようになります。それを見た他のスタッフ、利用者さんにもプラスの連鎖を起こし、職場全体の士気を高めることになるます。結果、みな心穏やかに、スムーズに仕事ができるようになります。 - 仕事の質が上がる
自己肯定感、モチベーションが上がることでやる気に溢れ、結果的に作業効率が上がるため仕事の質が上がります。
リーダーからの承認欲求が満たされるとこんなにメリットがあるんですね♪
また、よく「褒めて伸びるタイプ?」「叱られて伸びるタイプ?」などと耳にしませんか?
そんなタイプ本当はありません(笑)
上記で説明したこの土台(承認)がしっかりしていれば、叱っても・褒めても大丈夫なんです。 普段から自分を見てくれている上司になら叱られても、褒められても必ず伸びます!
『相手を名前で呼ぶ』ことです。「人は名前を呼ばれたいがために生まれてきた」というほど、名前で呼ばれることに承認された(認められた)と感じます。すごく簡単な方法ですね♪
⑥ルールを決めるのはリーダー
スタッフから意見をもらい、新たにルールを決めたりすることは数多くあると思います。多数決になることも多いのではないでしょうか?そして多数決で意見が2つに分かれて、良からぬほうに多く票が入ってしまうこともあります。そのような場合であっても、リーダーは少数派に付かないといけない場合があります。
多数決や意見交換の際に一番考えなければならないことは、その意見が「利用者さんのためのものなのか?」「スタッフが楽をするためだけのルールなのか?」を考えることです。介護現場は多忙です。スタッフが楽をするためのルールをつくることも大切ですが、そのルールが利用者さんのデメリットになっていないか、スタッフ本位になっていないかを考えることも大切です。
リーダーは決断することも仕事です、スタッフを良い方向に導くこともリーダ-の役割になります。人間は楽をしたい生き物です。多数決で物事を決めると、楽なほう、楽なほうへ流されてしまいます。結果、利用者さん本位の介護が失われることに繋がります。「意見は聞くけど決めるのはリーダー!」という姿勢を持つことが大切です。
⑦スタッフそれぞれの価値観を理解すること
生まれた「時代・環境・過去の体験」で、それぞれの「価値観」は違います。十人十色、1つの物事でも多種多様なとらえ方があるため、
「僕はこういう意見だけどあなたは?」
「へぇー、それもいい意見だね!」
と意見(価値観)が違っても、理解し受け止めることはできます。それが一番平和です(^^♪
生まれた「時代・環境・過去の体験」で価値観は決まる。だから価値観の統一をすることは絶対にできない。だから否定せず、相手を理解し受け止めよう!!
さいごに……
『リーダーに向いていないからなりたくない』と思っている方、すべての方に伝えたいことがあります。
あなたにも絶対できます!!!!(だって僕でもやれてるんですからW)
しかし、簡単ではありません。
リーダーとして足りない部分を補うような取り組み方・情熱次第だと思います。
また、僕はリーダーの概念・正解は1つではないと思っています。不正解などないのですから、自分が理想とするリーダー像をしっかりと思い描きましょう。それに近づけるよう努力していくだけでいいんです。
僕も実際にはまだまだ努力中です。もっともっと自分の知識やスキル、人間性をあげて理想的なリーダー像、理想的なフロアの雰囲気つくりを目指していきたいと思っています。
Twitter 、インスタ でも介護について発信しているのでみて下さいね!