(公開日:2020.10.28)(更新日:2024.9.26)
僕は現在36歳で現役の介護福祉士(14年目)、妻も現役介護福祉士、2児のパパです。
先日、このようなツイートをしました。
私の施設では「浣腸」だけでも色々な言い方が飛びかっていて、介護を始めたとき混乱しました。
・浣腸
・イチジク
・イチジク浣腸
・グリセリン
・グリセリン浣腸
・グリカン
・GE(グリセリン浣腸の略)新人にこんなん分かるかー!
ってことで、これに限らず誰にでもわかる表現って大事ですね!!— ひろと@介護×Blog (@Hiroto15_0507) October 22, 2020
僕が新人介護士だった頃、現場では介護用語が飛びかい、1つの物に対しいくつもの違う呼び方がありとても混乱した記憶があります。
こうした言葉は、前の職場で使っていた用語を持ち込んで、スタッフそれぞれが違う呼び方をしてしまっているためです。介護業界は転職が多く、特養、病院、グループホームなど、多種多様な業界の集まりであるため、このような現象が起きてしまいます。
わざわざ新人さんのために統一してくれる、教えてくれる、なんてことはなかったのでとても苦労しました…
そこで今回は、【知らないとヤバイ?新人介護士が知っておきたい用語集!!】についてお話したいと思います。
・聞いたことはあるけど具体的に説明できない用語がある…
・現場でよく使われる用語ってどんなのがあるの?
という方の疑問に答えます。それではご覧ください(^^♪
Twitter 、インスタ でも介護について発信しているのでみて下さいね!
カイテクメディアさんのこちらの記事も参考にしてください(^_-)-☆
新人介護士が知っておきたい用語集!!
【用語】 | 【意味】 |
ADL (エーディーエル) |
日常生活動作といい、人間が毎日の生活を送るための基本的動作のこと。 |
QOL (クオリティ・オブ・ライフ) |
「生活の質」「人生の質」「生命の質」のこと。 |
カテーテル | 管。 体内の貯留水の排出や薬液注入に用いられる管。 |
胃ろう (いろう) |
チューブ(カテーテル)の留置によって胃と腹壁の間に形成された、ろう孔のこと。装着されるカテーテルを使用して栄養摂取を行う。 |
ステート (ドイツ語) |
お医者さんが使う、聴診器のこと。 |
パルスオキシメーター (現場でパルス・サッド計と略す) |
皮膚を通して動脈血酸素飽和度(SpO2)と脈拍数を測定するための装置。装置(プローブ)を指にはさむことでカンタンに測定できる。 |
バイタルサイン | 体温、脈、呼吸、血圧など。バイタルと呼ばれることが多い。 |
BT (Body Temperature:英語) |
体温のこと。(呼び方:ビーティー) |
KT (Korper Temperatur:ドイツ語) |
体温のこと。(呼び方:ケーティー) |
BP (blood pressure) |
血圧のこと。(呼び方:ビーピー) |
P (Pulse) |
脈のこと。(呼び方:プルス) |
SpO2 (エスピーオーツー) |
動脈血酸素飽和度のことです。パルスオキシメーターという装置で測定できる。 |
嚥下 (えんげ) |
咀嚼によって、かみ砕かれ唾液と混じり合った食物や吸い込まれた液体を、舌の上に集め、口腔、咽頭の協同運動によって食道を経て胃に送る一連の動作のこと。 |
臀部 (でんぶ) |
しりの部分。 |
ハルン (Harn:ドイツ語) |
尿のこと。 |
傾聴 (けいちょう) |
相手の話に耳を傾けること。主に目上の方に対して用いられる言葉。 |
移乗 (いじょう) |
ベッドから車いす、車いすから便器など、移動前と後の平面が変わる移動のこと。(トランスと使われることが多い) |
体位交換 | 寝たきり状態で偏った皮膚圧迫による褥瘡を防ぐため、寝る姿勢を変えてあげること。体交(たいこう)略す。 |
陰部洗浄 (いんぶせんじょう) |
陰部を清潔にするため洗浄すること。 基本的には、シャワーボトルの中にお湯を入れ陰部を洗浄し、柔らかなタオルで水分を拭き取る。(陰洗と略して使う) |
腹圧 (ふくあつ) |
排便の際にも直腸内の便を押し出す力として重要な働きを行っているため、腹圧が弱いことで便秘が生じる場合もある。 |
摘便 (てきべん) |
指を肛門から入れて便を取り出すこと。 |
ろう便 (弄便・ろうべん) |
排泄物を弄ぶこと。大便を手でこねたり、壁や寝具にぬりたくったりする、認知症高齢者の問題行動の一つ。 |
導尿 (どうにょう) |
排尿が困難な場合に尿道口よりカテーテルを入れ尿を排出させる方法の事。 |
熱発 (ねっぱつ) |
熱が出ること。 |
顔面紅潮 (がんめんこうちょう) |
(さまざまな要因により)顔面が赤くなること。 |
尿路感染症 (にょうろかんせんしょう) |
尿路に起きる感染症のこと。腎盂腎炎など |
イレウス | 腸閉塞。何らかの原因により腸管内容の通過障害をきたした病気。 |
下血 (げけつ) |
胃や腸管内で出血したものが、肛門から排出されることで、排便に混じって見られることが多い。 |
チアノーゼ | 皮膚や粘膜が紫色になること。口唇や小指、足の爪によくみられる。 |
誤嚥性肺炎 (ごえんせいはいえん) |
誤って肺に入った異物が、肺に入ったままになってしまい、肺の中で炎症が起こることをいう。加齢により嚥下機能が低下すると起こりやすい。 |
パーキンソン病 | 多くは40歳以後に発症し、手足のふるえ、筋の固さ、動作の遅さ、歩行の拙劣さ、転びやすさなどの症状がみられる病気。 |
リウマチ | 筋肉、腱、関節の運動器の疾患をいう。 |
DM (ディーエム:ラテン語) |
糖尿病のことです。糖尿病の方を指す時に使う。 |
血糖値 (BS) |
血液中におけるブドウ糖の多さを指す値。空腹時に下がり食後には上がる。 |
浮腫 (ふしゅ) |
むくみのこと。 |
褥瘡 (じょくそう) |
寝たきりなどによって、体重で圧迫されている場所の血流が悪くなったり滞ることで、皮膚の一部が赤い色味をおびたり、ただれたり、傷ができてしまうこと。 一般的に「床ずれ」とも言われています。 |
振戦 (しんせん) |
身体の一部あるいは全身に、不随意で無目的な震えが起こる状態をいう。 |
喘鳴 (ぜんめい・ぜいめい) |
呼吸に際し空気が通過するときに、ゼイゼイ、ヒューヒューと雑音を発するもので、気道の一部が何らかの原因によって狭くなったときに聞かれる。 |
湿性咳嗽 (しっせいがいそう) |
喀痰を伴う咳のこと(痰の絡んだ咳)一方、喀痰を伴わない咳は乾性咳嗽という。 |
傾眠 (けいみん) |
意識障害の程度の一つ。周囲からの刺激があれば覚醒するが、すぐ意識が混濁する状態。 |
徘徊 (はいかい) |
あてもなく、目的もなくさまよい歩くこと。認知症状の一つとして現れることがある。 |
不穏 (ふおん) |
落ち着きのないこと。情動不安。 |
誤嚥 (ごえん) |
飲み込んだ水や食物、唾液等が、食道ではなく気管の方に入ってしまうこと。 |
異食 (いしょく) |
食べ物とされていないものを口に入れてしまうこと。 |
仰臥位 (ぎょうがい) |
あおむけのこと。 |
側臥位 (そくがい) |
横向きの態勢。 |
端座位 (たんざい) |
ベッド等の横に足を下ろして座った状態のこと。 |
長座位 (ちょうざい) |
上半身を起こし両足を伸ばした状態の座位のこと。 |
〇:認知症
✖:ボケ・痴呆(ちほう)・認知(にんち)
〇:見守り
範囲は関係なく、見守っている事を指す。
✖:近位監視(きんいかんし)
転倒をしそうになった時にすぐ体を支えられる距離で見張ること。
✖:遠位監視(えんいかんし)
目視できる範囲でその人の行動を見張ること。
【監視と見守りの違い】
たまに介護職の方で使う方がいて引っかかるんですが、同じ行為でも使用する人の立ち位置によって言葉が違うんです。監視は「悪いことをしないように監視する」、見まもりは「安全に過ごせるように見守る」介護職なら見守りを使いましょう!
さいごに……
冒頭でもお伝えしましたが僕が新卒で介護を始めたとき、現場では当然ですが介護用語が飛びかっており、1つの物に対していくつもの違う呼び名があり混乱しました。
当時、転倒してしまった利用者さんの対応を任された看護師さんに『ステート持ってきて』と言われ、「それ、なんですか?」と聞き返してしまったことがありました。新人時代に聞きなれない&使い慣れない言葉を言われても咄嗟にそれが何なのかの判断が付きませんでした。
看護師さんには『なんで知らないの?他のスタッフに聞くなりして早く持ってきて、利用者さん死んじゃうよ!』と怒られましたが内心、「最初から聴診器って言いませんか?みんながステート=聴診器って知ってるわけじゃないのに」とその後の僕は思いました。
もちろん僕の勉強不足であったのも事実ですが、看護師が使用するものを新人介護士が知っている訳もなく…
そんなことがあり、今回みなさんに同じようなことがないようにと思い記事にしました。事前に用語を知っていれば、「あぁー、それね」と現場で役立てることや、ムダに怒られて消耗することを回避できますよね。役立ててもらえると嬉しいです♪
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